「防災講座」 – 災害発生後の連絡方法

防災講座 「災害発生後の連絡方法」

2011/10/04 Tuesday 防災情報

地震、津波、台風や大雨による洪水などの大きな災害が発生すると、被災地にいる家族や友人、親戚などが無事かどうかを確認する電話が多くなり、電話がつながりにくくなります。また、停電や電話関連施設の被災によって、電話や電子メール等が使えなくなることもあります。

 いざというときの連絡方法、連絡が取れないときの集合場所などを、災害が起こる前に、家族で話し合っておくことが大切です。

 被災地から別の地域への電話は比較的つながりやすいので、県外の親戚や友人に連絡をして、その親戚や友人から被災地にいる家族に伝えてもらうのもよい方法です。

携帯電話の場合、通話ができなくてもメールはできることもあるので、電話だけでなく、家族の間でメールもできるようにしておきましょう。

 大きな災害により、被災地で電話がつながりにくくなった場合、NTTの「災害用伝言ダイヤル171」の利用が開始されます。

 自分が無事であることや、どこに避難しているのかを知らせる伝言を、災害用伝言ダイヤルセンターに録音しておくことで、家族や知り合いは直接電話がつながらなくても、伝言を聞くことで、あなたが無事でどこにいるのかを確認することができます。

災害用伝言ダイヤルを利用するには、NTTの固定電話か公衆電話で「171」をダイヤルし、あとは音声案内に従って操作します。しかし、音声による案内はすべて日本語ですので、日本語のわからない方でも、伝言を録音したり、録音した伝言を聞くことができるよう、今から説明します。

〔伝言を録音する場合〕

1.「171」をダイヤルします。

2.日本語のメッセージが聞こえます。

  「伝言を録音する場合は「1」、録音されたメッセージを聞く場合は「2」、暗証番号を利用する録音は「3」、暗証番号を利用する再生は「4」をダイヤルしてください。」

3.暗証番号なしで録音する場合は「1」、暗証番号を利用して録音する場合は「3」をダイヤルします。

「3をダイヤルした場合は、4ケタの暗証番号をダイヤルしてください」という日本語のメッセージが聞こえるので、そのあとで、4ケタの番号をダイヤルしてください。

4.日本語のメッセージが聞こえます。

「被災地の方はご自宅の電話番号、または、連絡を取りたい被災地の方の電話番号を

市外局番からダイヤルしてください。被災地域以外の方は、連絡を取りたい被災地

の方の電話番号を市外局番からダイヤルしてください。」

5.被災地にある自宅などの電話番号を市外局番からダイヤルします。携帯電話の番号や、被災地以外の電話番号は使えませんので、注意してください。

6.日本語のメッセージが聞こえます。

  「電話番号・・・・・・・・(あなたがダイヤルした電話番号)の伝言を録音します。プッシュ式の電話機をご利用の方は、数字の「1」のあと、「#」を押してください。

  ダイヤル式の電話の方はそのままお待ちください。電話番号を間違えた場合は、電話を切って、もう一度かけなおしてください。」

7.「1#」を押します。

8.日本語のメッセージが聞こえます。

「伝言をお預かりします。ピッという音の後に、30秒以内でお話ください。お話がおわりましたら、数字の9の後に#を押してください。」

9.ピッという音の後で伝えたいメッセージを30秒以内で話し、その後「9#」を押します。

10.日本語のメッセージが聞こえます。

  「伝言をくりかえします。録音した内容を訂正したい場合は、「8#」を押してください。」

11.自分が話したメッセージが聞こえてくるので、内容を確認します。内容を訂正したい場合は、「8#」を押します。

12.訂正しない場合は、「伝言をお預かりしました。」という日本語のメッセージが聞こえます。その後、電話を切ります。訂正する場合は、7~11の手順をくりかえします。〔伝言を聞く場合〕

 

〔伝言を聞く場合〕

1.「171」をダイヤルします。

2.日本語のメッセージが聞こえます。

「こちらは災害用伝言ダイヤルセンターです。録音される方は『1』、再生される方は 『2』、暗証番号を利用する録音は『3』、暗証番号を利用する再生は『4』をダイヤル してください。」

3.暗証番号を使わない場合は『2』、使う場合は『4』と4ケタの暗証番号を押します。

4.日本語のメッセージが聞こえます。

「被災地の方はご自宅の電話番号、または、連絡を取りたい被災地の方の電話番号を市外局番からダイヤルしてください。被災地域以外の方は、連絡を取りたい被災地の方の電話番号を市外局番からダイヤルしてください。」

5.伝言を聞きたい被災地の方の電話番号を、市外局番からダイヤルします。

6.日本語のメッセージが聞こえます。

「新しい伝言からお伝えします。伝言をくりかえす時は、『8#』を、次の伝言を聞く時は『9#』をおしてください。」

7.一番新しい伝言を聞きます。

もう一度同じ伝言を聞きたい時は「8#」をおします。

次の伝言を聞きたい時は、『9#』をおします。

 

8.他の伝言がある場合は、「次の伝言をお伝えします。」というメッセージが聞こえます。

伝言がすべて再生されたら、「お伝えする伝言は以上です。」というメッセージが聞こえます。

 

9.電話を切ります。

 

NTTの固定電話を利用する災害伝言ダイヤルでは、電話の種類(ダイヤル式、プッシュ式等)で、操作方法が少し変わるところがありますが、このビデオでは、一般的なプッシュ式プッシュ回線電話での使用方法を説明しています。

 

この他の連絡方法には、携帯電話・PHSを使った災害用伝言板サービスがあります。災害時、携帯各社提供のウェブサイト上に災害用伝言板というメニューが追加されます。伝言を書き込む場合は「登録」を選択し、自分の状況やメッセージを書き込みます。

書き込まれたメッセージは、携帯電話の番号を入力することで確認でき、他社の携帯電話やインターネット上からも見ることができます。

固定電話の災害用伝言ダイヤル171、携帯電話の災害用伝言板サービスは毎月1日や8月30日から9月5日まで防災週間などに体験利用を行っています。

いざというときに備え、一度家族で使用方法を練習しておきましょう。

「非常持ち出し品・備蓄品」

2011/10/04 Tuesday 防災情報

「非常持ち出し品・備蓄品」

地震、津波、台風や大雨が原因で起こる土砂災害や洪水、浸水などの災害はいつ起こるかわかりません。災害が起こったとき、自分や家族を守るためにも、普段から、災害が起こった時のための準備をしておく必要があります。

災害が起こった時には、「自分の命は自分で守る」ことが基本です。そのためにも、避難する時に避難中に必要な物を持っていくための「非常持ち出し品」と、被災直後の生活に必要な「備蓄品」を、家で準備しておきましょう。

 

まず、「非常持ち出し品」について、説明します。

「非常持ち出し品」は、リュックサック等にいれて背負って持ち運ぶようにします。これは、避難する時に両手が使える状態にしておくことが大切だからです。また、荷物が重すぎると避難する時に負担になりますので、自分の体力を考えて持ち運びができる重さにしておくことも大切です。

「非常持ち出し品」には、次のようなものがあります。

1.貴重品 現金(小銭も必ず準備する)、パスポート、外国人登録証、健康保険証、預金通帳、運転免許証等のコピー等

災害が発生すると電話が通じにくくなったり、使えなくなることがよくあります。公衆電話を使えるように、10円玉を30~50個ぐらい準備しましょう。また、健康保険証などの大切な書類はコピーしておいて、非常持ち出し品を入れたリュック等に入れておきましょう。

 

2.避難する時に必要な物

懐中電灯、携帯ラジオ、電池、ローソク、ライターなど。

夜、暗い場所を移動して避難しなければならない時や、停電で電気が使えない時には、懐中電灯が便利です。情報を聞くためのラジオも災害が

起こった時には大切です。電池で使える物を準備して、予備の電池も忘れずに用意しましょう。また、充電と懐中電灯、ラジオ等の機能を持つこのような物も売られています。充電するときは、このように手でまわします。停電して電気が使えない時でも、携帯電話への充電もできるので、便利です。停電した時に、長い時間あかりとして使うにはローソクが便利です。火をつけるためのライターも用意しましょう。

 

3.自分の身を守るために必要な物

ヘルメット、救急セット(軽いケガの処置ができるもの)、薬(熱、頭痛、腹 痛などの時に普段使用しているもの)、マスクなど。

災害が起こった時や災害後にはケガや体調不良がつきものです。軽いケガや症状は自分で処置できるように準備しておきましょう。

 

4.衣類  下着、上着(小さくたためる防水ジャケット等)、タオル等

〔ナレーション〕夏でも夜は気温が下がります。また、避難する時にケガを防ぐためにも、防水ジャケットがあると便利です。
タオルはケガをした時にも使えますし、大きめのタオルは床に敷いたり寝るときにかけたりなど、いろいろ使えますので、何枚か用意しましょう。

 

5.水、食料

長期間保存できる軽い食料(クラッカー等)。ペットボトルの飲料水等。

水は一人あたり一日3リットル必要と言われていますが、重くなりますので、非常時に持ち出す場合は半分位(一人一日あたり1.5リットル)を用意しましょう。

 

6.その他

紙おむつ、粉ミルク等(赤ちゃんがいる場合)、薬(持病があり通院している場合)、コンタクトレンズ用品、メガネ、携帯トイレ、防災ブランケット、ウェットティッシュ、ビニール袋、レジャーシート等。

避難所には、赤ちゃんに必要なおむつやミルクはありません。薬もありませんので、避難している時にも必要になる物は、必ず準備しておきましょう。携帯トイレや防災ブランケットは、100円ショップやホームセンター等で買うことができます。避難している時はトイレが十分確保できていないこともあるので、携帯トイレはいくつか準備しましょう。

防災ブランケットは毛布の代わりに使います。軽くて小さくたためるので、家族の人数分を準備しましょう。ウェットティッシュは、水が使えない時に手や身体をふいたりするのに使えますので多めに用意しておくと便利です。手を洗えない時には、除菌ウェットティッシュがあると、感染症の予防にも役立ちます。

 

非常持ち出し品は、家族全員がどこに置いてあるか知っておくようにしましょう。玄関に置いたり、寝る時は枕元に置いておくとよいでしょう。

(ー 部は文字と映像で見せる。)

 

次に、「備蓄品」について説明します。

避難所に行く必要がなく家にいる場合でも、災害が起こった後は、電気、ガス、水道などが何日も使えなくなることがあります。また、道路や交通機関に被害が出た場合は、商品の輸送もできなくなるため、お店に行っても食料品や水等必要な物が手に入りにくくなります。そのため、そのような状況でも最低3日間は生活できるように、家に必要な物を用意しておく必要があります。

「備蓄品」は家で使うものなので、「非常持ち出し品」のように運ぶ必要はありません。

水や食料は、長い間保存できるものを十分準備しましょう。

ガスが使えなくなった時には、カセットコンロがあると便利です。

水が使えない場合は、このように食器にラップを敷いて使うと洗わなくてすみます。また、水がなくても髪を洗えるシャンプーや、ウェットティッシュを多めに準備しておくと便利です。

 

災害が起こった時に困らないように、「非常持ち出し品」や「備蓄品」の準備を必ずしておきましょう。また、準備した物は、定期的に点検して、食料品や水、電池など、有効期限が過ぎたものは新しいものと取りかえるようにしましょう。