このイベントは、みえ災害ボランティア支援センターが主催しました。前半では、三重県内避難者支援活動や被災地支援活動についての報告とパネルディスカッションが行われ、地震や自然災害の被害を最小限にするための方法や、被災後の対策などについて話し合われました。
後半では、日本在住のアメリカ人タレント、ダニエル・カールさんが、「今、できること」と題して、2011年3月11日に東北地方で起きた大震災で自分自身が経験したことについて講演をしてくださいました。
ダニエルさんは、地震が発生した時、東京で仕事をしていました。揺れが収まってすぐに、ツイッターで情報提供を始めました。最初は日本語で書いていましたが、日本在住の外国人のことを思い、英語で日本のニュースの内容や避難所の情報等を流し始めました。すると、最初は約2千5百人だったフォロアーが、すぐに約2万5千人に増えました。
震災後、電話やメールが上手く通じませんでしたが、インターネットにアクセスが可能な人は、ツイッターを通じて、ダニエルさんの情報を見ることが出来ました。
日本在住の外国人の多くは、日本語の理解度が低いため、海外メディアからの情報を頼りにしていました。しかし、それらの多くは、誇張され過ぎたり誤ったりしていたため、多くの外国人がパニック状態になってしまいました。
「災害時には、誤った情報を信じないように注意をしなければなりません。そうすれば、不要な心配をせず、適切な行動を取ることができるでしょう。」
震災から2年が経ち、東北地方は復興に向かっています。今、我々に出来ることの一つは、東北産の商品を買ったり東北に出かけたりして、東北地方の経済状況を良くすることだと、ダニエルさんは言います。お金を寄付するよりも特産品などを購入することで、景気が良くなるだけでなく、現地での仕事が増え、経済状況が改善し、東北のみなさんと交流することもできます。
「東北地方には、温泉や素晴らしい観光名所がたくさんありますから、皆さんもぜひ遊びに行ってください。」とダニエルさんは呼び掛けました。
最後に、三重県知事とダニエル・カールさんが対談をしました。
三重県は東北地方と交流できる多くのイベント等を行っていることを、三重県知事が紹介しました。東北地方の特産品販売もその一つです。
県内で防災に取り組む多くの組織は、東日本大震災の経験から学んだことを活かし、住民を支援する計画を進めています。
三重県では、大規模災害が起きた場合は、外国人住民を支援するための『多言語支援センター』を立ち上げ、インターネットを使った多言語での情報提供を行います。
私たちは、大震災で大変な経験をされた方々から、将来の防災に向けての対策法など、多くのことを学ぶことができます。