住宅ローン問題についてセミナー

2012年2月26日(日)に松阪市で「住宅ローン問題」のセミナーが開催されました。

2012/03/19 Monday ビデオ

日本でローンを組んで家を購入した外国人住民もたくさんいます。途中で家計が不安定になり、月々のローンの返済ができない状態になり、困っている人もいます。このような場合、経済的な問題の解決は非常に困難です。

月々のローンの返済ができない場合
銀行または金融機関で月々のローン返済額を少なくしたり、返済期間を伸ばしたりする時には、その内容や条件について助言するアドバイザーが必要です。月々の返済額を少なくすると、その分の金額はローン全体の額に追加されることを知ったうえで変更することが大切です。

金融機関でローンの相談をすることが難しいと思う場合は、専門の方を尋ね、必要な場合は通訳者を雇う必要性があります。

返済をしないままにして裁判所で訴訟を起こされる前に、相談しましょう。

金融機関から送られる通知をよくよみ、金融機関からの要望には応えるようにしましょう。絶対に無視しないことが大切です。届いた通知の内容が分からない場合は、日本語のわかる人に読んでもらって、内容を確認しましょう。

住宅ローンの返済ができない場合の最後の手段
住宅ローンの返済を完全に諦める場合には、最後の手段として自己破産があります。
法律上では、ローンの返済ができないことは犯罪ではありません、しかし、問題となることがいくつかあります。例えば、その契約者は財産になる物を一切自分の名義にすることが難しくなります。こういう場合には、保証人となった方がそのローンの返済をしなければならなくなります。

個人破産の場合にはその他のローンを組むことがほぼ不可能になります。

この場合にはその契約者は直ぐに家を空ける必要はありません。住む場所が見つかるまでにある期間を与えてもらえます。
そのため、契約者と保証人も契約内容をよく読み、各項目を確認し、出来たら専門の方に相談を受けた方がいいです。

マイホーム購入前のアドバイス
住宅を購入してもらうために、工務店や住宅会社が使う手順として、月々の返済額が民間アパートより安いと言ったりしますが、実際には税金、手数料などの他の経費を加算されて、一年間に掛かる費用が高くなります。月々の返済のみを支払えばいいと思うのは勘違いです。

多くの工務店や住宅会社はローンの申込手続きなどをサポートしてくれる通訳者のサービスを提供していますが、その費用もローンの金額に含まれてきます。ローンを組むときには、自分で手続きをしてローンを組むか、信用できる通訳者を雇う、または専門家に相談をした方がいいです。

もうひとつ気に掛けなければならないことは、そのローンを契約する人の勤め先との雇用契約の種類です。もし解雇された場合にはローンの返済が出来なくなったりします。

ローンの契約の各項目をよく注意しながら読むべきです。例えば、契約者が死亡した場合、返済の残高がどう処理されるかを知っておく必要があります。ローンの返済が出来なくなった場合に、返済残高を減らすため住んでいる家をオークションで売却できるかも確認する必要があります。

最後に、講師の方々から、ローンの契約内容によく注意をして、わからないことがある場合には専門家に相談するなどして、法律的に正しい手続きをするようにとアドバイスがありました。

このビデオは、三重県の主催で松阪市で行われたセミナーをもとにしています。

セミナーの講師である弁護士の田形祐樹さんから外国人住民がローンを組む場合の注意点を教えてもらいました。
「まず、契約をするときが重要です。契約をするかどうかを慎重に十分考えてからサインをしてください。」

ローンの返済が厳しいという方にもアドバイスをしていただきました。
「まずは、借りた所と相談してください。それでも、どうして返せなかったら、破産(バンクラプシー)とか個人再生という解決方法があります。」

これからマイホームを購入する方にもアドバイスをしていただきました。
「出来れば期限に遅れずに返していく姿勢が大事です。ただし、会社が無くなったら、先ほど言ったように、無理をせずに、破産という手続きもありますので、そういうことを考えてください。」

講師の可児市国際室アドバイザーのアビトンギ・フェルナンドさんをインタビューしました。
「私からのアドバイスは、まず住宅ローンに関する問題点は家族で相談しなければならないと思います。銀行の通知を無視してはいけません。通知が届いたら、三重県国際交流財団などを尋ねて、通訳者の手助けを求めた方がいいと思います。」

参加者の方からこのセミナーの中でよかったことを教えてもらいました。
「専門の講師の先生の説明がよくわかりました。家に届いた通知を放置してはいけないことや全て内容を確認しなければいけないことが分かりました。

伊賀市で「医療・保険セミナー」が開催されました

2012/03/19 Monday ビデオ

2012年2月26日(日)伊賀市で「医療・保険セミナー」が開催されました

普段、治療が必要なときには専科クリニック又は病院に行きますが、予めに定められ時間帯にしか受診出来ません。でも、深刻な状態の場合には多様な検査や医療が優れている大きな病院に受診した方がいいです。

緊急受診の場合にはどんな手順を取ればいいでしょうか。

緊急の場合は決まった連絡先がありまして、何時でも対応してもらえますが、緊急事態のみに利用しましょう。

緊急事態や火事や救助の場合は「119」、警察は「110」です。

いの二つの番号に電話をかけたら、先ず何が起きたか、起きた場所、あなたの名前と連絡先。緊急の場合には自分の名前と住所を日本語で言えるように準備をしていなければなりません。その他に役に立つ語彙をいくつか知っていたら便利です。

– Kyukyusha – Ambulância 救急車(きゅうきゅうしゃ)
– Kaji – Incêndio 火事(かじ)
– Kega – Machucado 怪我(けが)
– Jiko – Machucado 事故(じこ)

医療機関に受診するときには、自分と家族を健康保険に加入していることが大切です。健康保険に未加入の場合は検査や治療などの医療費が自費負担(全額)になります。健康保険を利用する場合には、受診されるときに保健所を提示してください。

医療保険制度

日本の医療保険制度は、病気や怪我をしたときの医療費負担を軽減する目的で設けられています。日本に住む人は、国籍を問わず公的医療保険に加入しなければなりません。医療保険には、会社や事業所に勤める人が健康保険と、それに加入出来ない人を対象とする国民健康保険があります。加入すると被保険者証が交付され、病気などになった時保険医療機関の窓口に提出すれば費用の一部を支払うだけで必要な治療が受けられます。

健康保険と国民健康保険の主な給付内容

1.医療費等

医療費の7割が保険から支払われます。義務教育就学前までの子供と70歳以上75歳未満の高齢者の場合には8割が保険からしはらわれます。

2.高額医療費

1か月の自己負担額が一定額を超えた時、超過した金額が支払われます。

3.出産育児一時金

子供が生まれた時に支給されます。

その他にも、健康保険によって埋葬料(費)、移送費の給付金があります。

 

健康保険は勤め先の会社が加入手続きを行います。保険料は事業主と加入者が50%ずつ負担します。国民健康保険の手続きは居住時の市区町村役場で行います。保険料は世帯ごとの家族数や前年の所得から加出されます。

保険料が無駄になると思う方は勘違いしています。予想外の出来事で治療が必要となった場合には、医療費が高くて全額自己負担になります。

労災保険とは

労働者の仕事を原因とする怪我や病気、通勤途上の事故による怪我、あるいは不幸にして死亡した場合に、その労働者や遺族を保護することを目的とした保険です。保険料は雇い主が全額負担します。主な補償給付はこちらになります。

1.療養(補償)給付

2.休業(補償)給付

3.障害(補償)給付

4.遺族(補償)給付

市民として、保険等に関する疑問がある場合には、必ず情報を得る必要があります。どこのどの窓口を尋ねたらいいか分からない場合には、居住地の市役所や外国人住民の支援を行っている国際協会やNPO法人を尋ねれば、要望に応じる窓口の紹介をしてもらえます。

このビデオ内容の情報は、NPO法人伊賀の伝丸の主催で伊賀市に行われたセミナーの内容です。講師の菊山順子さんをインタビューし、困っているときに何をすればいいか教えてもらいました。

「何かあったときに、先ず相談出来る人をつくって置くのが大切です。例えば、市役所の通訳の人や外国人を応援してくれるNPOの人であったり。自分に何かあったら一人で悩まないでそう人に相談に行きましょう。今日のセミナーでいろいろ話しましたが、どんな時にどういう制度があったか覚えておくだけで聞きに行くこともできます。何も知らなかったら、何ももらえなかったり、損をしたりすることが沢山ありますので、いろんなことを知って置く事と相談をする人をつくって置くことが大切です。」

最後に、健康保険未加入の方にアドバイスをしてもらいました。

「今は大丈夫だからと言って、何もしていない人は沢山いますけれども、もしも何かがあることがありますので、日本の人も良く『もしものこと』をよく考えます。悪いことがあると思って、健康保険は必ず入って置くこと、例えば、自動車保険も入って置くことも大切です。悪いことは起こらないと思うのは、楽しい考えかもしれませんけれども、何かあったときは大変ですから、悪いことはあると思って、いろんなことを準備して置くことは大切です。」

参加者をインタビューし、このセミナーの内容の感想を聞きました。

[インタビュー1]

「保険等、健康保険制度の説明は凄くよかったです。普段、派遣会社や勤め先でこの内容の説明をしてもらえませんので、私たちは知ることもできません。

[インタビュー2]

「休日のときでも保険が使えることなどの保険の説明が良かったです。日本語が出来ない外国人のための助けの求め方の説明も分かりやすくて、良かったです。