「地震が起こった時の対応について(建物の中にいる場合)」

「地震が起こった時の対応について(建物の中にいる場合)」

2011/11/02 Wednesday 防災情報

地震は、いつ、どこで起こるかわかりません。地震が起こった時に、あわてずに、安全に避難するためにはどうすればいいのか、考えておくことが大切です。

 

建物の中にいる時に地震が起こったら、いちばん大切なことは、自分、そして家族や近くにいる人が、けがをしないようにすることです。

テーブルや机がある場合は、その下に隠れ、地震の揺れでテーブルや机が動かないように、脚の部分をしっかりと持ちましょう。

 

近くにテーブルや机など隠れるところがない場合は、クッションや雑誌などを頭の上にあてて、上から落ちてくる物から頭を守ってください。

 

地震でいちばん危ないのは、タンスやテレビなどの家具や電気製品が倒れたり、落ちたりすることです。これまでの地震でも、倒れた家具の下敷きになって亡くなった方がたくさんいます。また、倒れた家具がじゃまになって、逃げられなくなることもあります。このようなことにならないように、家具の固定や転倒防止のための対策をしておくことが、大切です。

 

地震の揺れが止まったら、すぐにしなければならないことがあります。

それは、火を消すことです。地震で揺れている間に、あわてて火を消そうとすると、やかんのお湯がこぼれたり、服に火がついたりしてやけどをすることもあります。最近のガスコンロは、地震等の揺れに反応して自動的に火が消えるようになっているものもありますので、揺れている時に無理をして火を消そうとせず、揺れが止まってから消すようにしてください。

 

また、外に出るための出口を確保することも大切です。

地震の揺れで建物がゆがんだことが原因で、窓やドアが開かなくなることがあります。

揺れがおさまったら、外に逃げ出せるドアや窓が開くかどうか確かめ、開くドアや窓を開けて、逃げるための出口を作りましょう。

 

建物の外に避難する時は、ガスの元栓を閉め、電気のブレーカーを落とし、コンセントからプラグを抜いてください。これは、地震が原因で電気やガスの供給が止まった場合に、再び電気やガスが復旧した時に、ガスもれを起こしたり、漏電で火事になったりすることがあるからです。東日本大震災でも、漏電が原因で火災が発生したことがありました。

 

地震の後、建物の中には、食器や窓や家具のガラスが割れて、床に散乱していることがよくあります。避難する時に、裸足では危険です。スリッパか靴を履いて逃げられるよう、普段から近くに置いておくようにしましょう。

 

スリッパや靴以外に、懐中電灯も必要です。特に、夜、地震が起こった場合、停電で建物の中は真っ暗になってしまいます。懐中電灯など避難する時に必要な「非常持ち出し品」を用意して、寝室や玄関など、すぐに持ち出せる場所に置いておきましょう。

 

地震の時に受ける被害を少なくするためには、地震が起こる前の準備が大切です。家具の転倒防止のための対策や、非常持ち出し品の準備をし、地震が起こったときにどうすればよいか、家族で話し合っておきましょう。また、住んでいる地域で行われる避難訓練等にも参加してください。

「地震が起こった時の対応について(外にいた場合)」

2011/11/02 Wednesday 防災情報

「防災講座」ビデオ ・ 「地震が起こった時の対応について-外にいた場合-」

「地震が起こった時の対応について(外にいた場合)」のビデオ 日本語原稿

地震は、いつ、どこで起こるかわかりません。地震が起こった時に、あわてずに、安全に避難するためにはどうすればいいのか、今、考えておくことが大切です。

建物の外にいる時に地震が起こったら、いちばん大切なことは、あわてずに、おちついて、行動することです。外にいる時に地震が起こった場合は、いる場所や、地震が起こった時のまわりの状況によって、必要な行動が違います。

 

街の中を歩いている時に地震が起こった場合、ビルのガラス窓が割れたり、建物の壁がくずれたりして、上から落ちてくることがあります。また、看板や塀などが落ちたり倒れたりしてくることもあります。このような危険から身を守るために、できるだけ広い場所に避難することが必要です。近くに広い場所がない場合は、大きく頑丈な建物の中に避難しましょう。

 

海や川の近くにいる時に地震が起こった場合は、津波が発生する危険がありますので、すぐに高い場所に避難しましょう。

 

車を運転している時に地震が起こった場合は、あわてて急ブレーキをかけるのは危険です。ハザードランプを点灯し、後ろから来る車に停まることを知らせてから、ゆっくりと道路の左側に車を移動し、車を停めます。地震の揺れがおさまったら、カーラジオで地震情報を聞くなどして、状況を確認してから、

避難するなどの必要な行動をとりましょう。車を置いて避難する場合は、消防車や救急車、パトカー等の通行の邪魔になった場合に車を移動させる必要がありますので、車に鍵をつけたままで、車のドアも鍵をかけないようにしてください。

 

電車やバスに乗っている時に地震が起こった場合は、つり革や手すりなどにしっかりつかまり、地震の揺れがおさまるのを待ちます。座っている場合は、体を前かがみにして足をふんばります。電車やバスが急に停まることもありますので、注意してください。揺れがおさまったら、乗務員の指示にしたがって避難してください。

 

駅のホームにいる時に地震が起こった場合は、地震の揺れで、線路に落ちないように注意しましょう。揺れがおさまったら、駅員の指示にしたがって避難してください。地震が起こると、電車やバスなどが動かなくなることがあります。そのために、家に帰ることができなくなる場合もありますので、災害用伝言ダイヤルなど家族と連絡をとる方法を、地震などの災害が起こる前に、決めておきましょう。また、職場や学校から歩いて家に帰るルートを考えておくことも必要です。

 

コンビニエンスストアやガソリンスタンドの中には、災害が起こった時に歩いて家に帰る人に、水や道路情報、トイレ等を提供する「帰宅支援ステーション」に指定されているところがあります。そのような場所には、特別なステッカーが貼られていますので、職場や学校から家に帰る道の途中にある「帰宅支援ステーション」を確認しておきましょう。

 

地震は、忘れたころに起こります。いつ、どこで起こっても、落ち着いて行動できるように、日頃から、地震が起こった時の行動について考えておきましょう。