「契約」にはいろいろな種類がありますが、トラブルに発展し解決できない状況になるケースも多くあります。特に日本在住の外国人は、言葉の壁の影響で解決できずに終わってしまうこともあります。
三重県主催の「外国人住民のための契約トラブル防止研修会」では、契約トラブルの防止と対策法についての情報が提供されました。
[三重県消費生活センター主事 野添俊太郎さんのインタビュー]
「契約」とは簡単にいうと何ですか。
「契約というのは、一言で言いますと、法的な拘束力が伴う『約束』ということができます。
「契約は、皆さんが日ごろすごく馴染みの深いものだと思います。例えば、自動販売機でジュースを買う、これももちろん契約ですし、家を買ったりとか、店で商品を買うのも契約になります。でも、契約に当たらないものとしては、例えば、恋人とデートに行くとか、友人とサッカーをする約束をするとか、そういう私人間の約束、これは契約には当たりません。
- 契約が解約できる場合には、どうすればいいですか。
「まず、契約をやめられる場合というのが3つあります。
お互いが合意をしたとき、二人とも『契約をやめていいよ』という場合は、契約をやめることができます。
もう一つ、理由がある時。相手が契約を守らない時とか、契約書に嘘の記載があった、あるいは契約の際に脅された、こういった場合は契約を無効にすることができます。契約を解除することができます。
あと、不意打ち的な勧誘で契約をしてしまった時、こういった場合は『クーリングオフ制度』というものを利用して契約を解除することができます。」
「クーリングオフというのは、不意打ち的な勧誘を受けてしまった時に、一定期間内であれば、契約を解除することができる制度です。一定期間内というのは8日間と20日間の場合があります。8日間の場合は、訪問販売、電話勧誘販売、特定継続的役務提供。この特定継続的役務提供というのは、エステティックサロンとか、学習塾とか、家庭教師など、受けてみないと効力がなかなかわからないサービスです。
訪問購入は8日間で、この期間の中であればクーリングオフができます。
20日間の場合もあります。マルチ商法とか、内職・モニター商法、こういった商法の場合でも、20日間以内であればクーリングオフはできます。
- 外国人住民はよくマルチ商法のトラブルにあいますが、これもクーリングオフできますか。
「はい。マルチ商法のクーリングオフは、一定期間内であればできます。契約証明を受け取った日から20日間以内であれば、クーリングオフをすることが可能です。」
「もし日本語が理解できる方でしたら『消費者ホットライン』にまず相談をしていただくことが可能です。この消費者ホットラインに相談をしていただきますと、お住いの近くの市町の相談窓口の方につながります。
あるいは『三重県消費生活センター』に相談していただくことも可能です。もし日本語が分からない方でしたら、市町や県の外国人相談窓口の方に相談していただければと思います。」
このセミナーに参加した方々は契約に関する重要な情報を得て、この情報を生活に生かし、知り合いの手助けをすることもできます。
「私たちが皆さんにアドバイスできるのは、契約を結ぶ前に、まずは訪ねてきた人が何を売ろうとしているのかをしっかり理解すること。もう一つ気を付けなければならないのは、多くのケースで、身近な人、友人や信頼している日本人の方からそういう魅力的な話が出されることです。信頼できる人だからと思って、ついサインをしてしまいますので、一歩引いて、よく検討した上で契約を結んだ方がいいとおすすめします。」



