熊野古道センター 企画展「シリーズ熊野のお祭り 木本祭り」

2014年11月3日まで尾鷲市で企画展「シリーズ熊野のお祭り 木本祭り」開催中

2014/10/17 Friday セミナー・イベント

熊野古道センター企画展

「シリーズ熊野のお祭り 木本祭り」

 慶長13年(1608)頃より毎年秋に木本神社例大祭としておこなわれている「木本まつり」を紹介します。

お祭り前日の「宵宮祭」と当日の「例大祭」の2日開催される木本祭りの見どころは、各地区から様々な山車が出されて‘暴れ神輿’の異名をもつ御神輿のお供をしながら町内を練り歩くところです。道中、住民から振舞われる酒が、威勢よく神輿に振り掛けられる様子や「浜担ぎ」と言われる神輿を浜に落として清める場面は勇壮です。さらに、総勢30名程の中学生による「六法行列」も見どころのひとつです。熊野市無形民俗文化財に指定されているこの行列は、参勤交代・大名行列を模したものと言われ例大祭の花形です。

本企画展では、歴史ある木本祭りの魅力を、様々な角度から展示紹介します。

日程:平成26年11月3日(月・祝)まで

※期間中無休

時間:9:00~17:00

料金:入場無料

場所:熊野古道センター 展示棟企画展示室

(〒519-3625 三重県尾鷲市向井12-4)

詳しくは下記のリンクをご覧ください。

http://www.kumanokodocenter.com/event/untitled_140913_1.html

 

NPO法人 伊賀の伝丸 – 地域社会を支える組織

2014/10/17 Friday セミナー・イベント

地域社会を支える三重県内の組織の紹介– NPO伊賀の伝丸

4万人以上の外国人住民が暮らす三重県では、さまざまな活動やサポートを通して、外国人住民を含む県民のみなさまが暮らしやすい環境づくりに取り組んでいます。また、NPO法人等の団体も、地域社会や外国人住民を支援するさまざまな活動を行っています。今日は、そんな団体のひとつ、伊賀の伝丸を紹介します。

NPO法人 伊賀の伝丸は伊賀市にあります。伊賀市の総人口約9万6千人のうち約4.4%が外国人住民で、この割合は県内全市町で1位です。

1、NPO伊賀の伝丸は最初、どのように始まりましたか。

「20年くらい前に私はインドネシアに住んでいて、その頃、私はもちろん外国人で、言葉で困ったり、病気になった時にすごく困ったりしました。その後日本に帰ってきてみたら、伊賀にも大変外国の方が多かった。もしかして私に何かお手伝いができることがあるんじゃないかなと思って、その時に、外国で暮らしていた仲間が伊賀にたくさんいたので、20人ぐらいでこの会を作って、できたのが1999年でした。

2、現在はどのような活動をされていますか。

「今は事務所をもって、いろんな仕事として、多文化共生というものを進めようと取り組んでいます。多文化共生とは外国の人を助けるだけではなくて、その自治会の人が外国の人とうまくやりたいということとか、あるいは市役所やいろんな行政が外国の人にもメッセージやいろんな制度のことを伝えたいとか、そういったことの手伝いをしているので、外国の人にいろいろな手伝いもしますが、町全体が多文化共生で素敵な町になるような仕事や活動をしています。

3、外国人住民を支援する活動をしている理由を教えていただけますか。

「やはり同じ町に一緒に暮らしていて、外国の人が言葉が分からないとか、制度やいろんなことが分からないので困っている、それで生活がうまくいかないことがあると、町全体もうまくいかないと思うんですね。今私たちが、ちょっとその外国の人に言葉のことを教えたりとか、あるいは制度のことを伝えたり、行政や町の人とのつなぎをすることで、その人たちが元気になって、一緒に町を楽しく作ってくれる。それが町の力になると思っているので、外国の人を助けるというよりは、町を良くするためには、外国の人の力を貸してほしい、そのためには私たちがちょっと手伝うことは手伝うという感じで活動しています。

4、外国人住民対象の活動について教えていただけますか。

「皆さんが日本に来て一番困っているのが日本語です。日本語の講座を伝丸でやっています。個人レッスンもありますし、グループレッスンもやっていますので、もし日本語の勉強をしたいという方は、是非私たちに連絡をしていただけたら嬉しいです。

日本の文化を勉強したいという方もたくさんいらっしゃいます。今までやってきた講座で一番人気だったのが『巻きずし講座』です。巻きずしが売っているけど食べたいな、家で作ってみたいなと思っている人に巻きずしの簡単な作り方を紹介しました。料理講座の『お弁当作り』とか、食べるということに関してはすごく人気があります。

日本のルールを皆さんに知ってもらうために、例えば『ごみの出し方』のルールの説明会や、ちょっとお得な、お金(税金)が戻ってくる方法とか、そういう風なお得な講座をやったこともあります。

5、外国人住民対象にどういうサービスやサポートをされていますか。

「伝丸は翻訳とか通訳の仕事を中心にしています。特に外国の人たち向けには、ビザの申請をしたときに出生証明書とか婚姻証明書とかの翻訳が必要ですね。翻訳の仕事もさせていただいています。

病気になって、病院に行きたいけれどもちょっと言葉が分からないという方には、病院の通訳もさせていただいています。格安ですので、困っている方がいらっしゃいましたら、是非、伝丸に電話をいただいたらいいですし、また、学校での通訳もあります。三者懇談(先生とお父さんお母さんと生徒)の話のときに、学校で自分の子供が勉強を頑張っているか先生に聞きたいとか、そういう三者懇談の通訳もさせてもらっています。

また、生活していて困ったこと、何が書いてあるかわからないとか、ちょっと聞きたいことあるんだけども、これはおかしくないですか、どこに相談しに行ったらいいですか、というようなことも、事務所にはポルトガル語とスペイン語の通訳がいますので、そういう方々にもいろんな説明や生活相談もしています。

6、伝丸さんのような活動やサポートをしている県内のほかの団体について。Image6

「NPOは三重県にも全国にもいくつかあると思うんですけど、どこにでもあるわけではないので、まずは相談とかがあれば、市町、自分が住んでいる町の市役所に聞いたりとか、あるいは三重県だったら、県庁(アスト津)に多文化共生課というがあるんですけど、そこに行って、いろんなことを知りたいときは一度尋ねてみるといいと思います。

7、多文化共生という言葉を最近よく聞きますが、社会的な多文化共生の必要性について、どう思われますか。

「今日本には200万人ぐらいの外国の人が住んでいて、その人たちの多くは日本にずっと住む、移民といわれるような人たちになると思うんですよね。だから、一緒に暮らすことが前提なので、共生していかないとどっちにも損だと思います。世界の中で見ても、これだけいろんな情報が飛び交って人と人が近くなる、グローバルな社会になってきているので、いろんな文化を取り入れていかないと、日本だけ遅れてしまう。いろんなことが遅れてしまうので、やっぱり町がいろんなこと、多文化共生を取り入れていかないといけないと思うので、これは、必要なことだと思っています。

8、最後に外国人住民へのメッセージをいただけますか。
菊山順子さん

「皆さん、日本での生活は楽しいですか。もし楽しくないなと思っている方は、是非日本語を勉強してみてください。日本語が分かるようになると、日本での生活が2倍3倍すごく楽しくなりますよ。

日本での生活が楽しくなって、皆さんと一緒にこの町のまちづくりをしていけたら嬉しいなと思っていますので、皆さん協力をよろしくお願いします。

日本語を勉強して、あっ日本いいな、と思ってほしいです。」

和田京子さん

「外国の人とは、一緒にまちを作る仲間というか、もう兄弟と思っているので、是非私たちと一緒に、私と一緒に未来、日本の未来だったり、将来だったりを考えてほしい。なので、そのためにはお互いもっと近くなる必要があると思うので、日本語も覚えてほしいし、私たちも外国の文化を教えてほしいので、是非一緒にいろいろやりましょう、と思っています。

 

三重県は、総人口に占める外国人住民の割合が全国で3番目に高い県です。しかし、多くの外国人住民は日本語があまり理解できず、子育てや国の支援制度などに関する知識がなくて、どこに尋ねたらいいかわからないまま過ごしています。

NPO伊賀の伝丸のような団体が、外国人住民と地域社会の間に入り、お互いが馴染みやすい環境ができるように手助けしてくださっています。